川崎フロンターレ、危なげなく勝利!
皆さんこんにちは!5月に入り、初夏の陽気になってきましたね!
GW最後の週末に行われたJ1リーグ第12節、川崎フロンターレは敵地での清水エスパルス戦を迎えました。
前節、湘南相手に4点を取って調子が上向きになっている清水エスパルス。
一方、ACL敗戦からメンタル的にもフィジカル的にも厳しい状況にいる川崎フロンターレ。
休養は取れているかな…?
国内3冠へ気持ちの切り替えはできているのかな…?
多くのサポーターがこのような不安を抱いていたと思います…。
私もそのうちの一人でした…。
しかし、そんな心配をよそに蓋を開ければ相手を全く寄せ付けず、勝ち点3をきっちり取りました!
気温が高く、暑かったピッチコンディションでも、90分間足を止めずに試合をコントロールできていましたね。
両チームのスターティングメンバー
では、今節の両チームのスターティングメンバーを見てみましょう!
フロンターレは基本のシステムは変わらず。ACLで存在感を示した車屋選手が先発です。
中盤3枚はボールを保持することに長けた3人をチョイスしましたね。
フロンターレがボールを保持して、押し込む展開を想定したかもしれないですね!
エスパルスは、GKに日本代表の権田選手を据え、前線の鈴木唯人選手、チアゴ サンタナ選手にいい形で預けて決定機を作りたいですね。
ホームの声援をどれだけ力にできるでしょうか!
川崎フロンターレの圧倒的組織力
この試合で光ったのは、フロンターレの攻守にわたる連動性、組織的なポゼッションではないでしょうか!
4-4-2のラインで、ゾーンで守っていたエスパルスの守備の間を破るシーンが幾度も見れました。
ボールを取られないポゼッション
この試合、エスパルスは4-4-2のゾーンで陣形を作り守っていました。
いわゆる、人についていく守備ではなく、各々で決められたエリアを中心に守るやり方です。
選手間の距離が遠かったり、連携が取れていないと逆にスペースを相手に与えてしまう守備とも言えるでしょう
フロンターレがビルドアップでDFがボールを持っていた時、エスパルスの2トップは橘田選手へのパスコースを意識しており、両CBにはあまりプレッシャーを掛けていませんでした。
しかし、ACLでも見せた車屋選手の球出しは警戒していたようなので、右サイドの中山選手が車屋選手にプレッシャーを掛けて牽制していました。
そうするとどうなるのか。中山選手のいたスペースに遠野選手が入り、フリーでボールを受けることができます!
この①DFとMFの間の中間スペースと②センターハーフとサイドハーフの間の中間スペース(俗にハーフスペースといったりもする)を遠野選手と脇坂選手が抜け目なく取っていたので、フロンターレは終始スムーズにボールを回すことができていましたね。
相手が空けたスペースを見つけて使うことのできるのは、さすがフロンターレ!!
ハーフスペースを簡単に使わせないように、前後左右の選手との距離感を意識してエスパルスは守りたかったですね。
ピッチ全体をカバーするより、サイドのスペースではある程度ボールを持たせて、ゴールに近い中央でコンパクトな陣形を作って守った方が上手くいったかもしれませんね。
ただ、空いたスペースを抜け目なく使ったフロンターレの攻撃はお見事でした!!
徹底されたすぐに奪いに行く守備
フロンターレがボールを持って優位に進めた展開となった90分でした。
しかし、優位に進めたとはいえ守備の機会が全くないわけではないです。
攻撃している時に、相手にボールを奪われてカウンターを受ければ失点のリスクもかなりあります。
ACLの蔚山戦の失点はカウンターによるものでしたね…。
ですので、ボールを失った瞬間の守備(ネガティブトランディション)は非常に大切になってきます。
後半の48分です。
山根選手がボールを左サイドに運び、ボールを回している時に、パスがずれてしまってからのフロンターレの守備に注目します!
エスパルスがボールを奪い、ホナウド選手、宮本選手、片山選手のトライアングルで前進を試みました。
上手くホナウド選手にボールが渡りましたが、ドリブルした先にフロンターレの選手がかなり待ち受けていました。
元々選手が流動的に動くフロンターレなので、ボールサイドにそもそも人が多かったこと、ボールを前進させないという共通意識の上で、ボールに対して複数人で囲みに行ったことで、ホナウド選手のパスコースがなくなりました。
前半34分にも同様のシーンがあり、外の佐々木選手からのパスが相手にカットされるも、そのあとの守備でフロンターレの選手がボールに対して5人で囲みにいっていました。
5人も行っているので、当然逆サイドやDFの裏にスペースがありますが、5人で素早く囲みに行く迫力に相手が負けてしまい、速攻に繋がりませんでした。
一時的にバランスが崩れても、カウンターの芽を摘むために、相手ボールになった時の即時奪還の意識を強く感じる試合でした。
エスパルスの方が形が整っているように見えるものの、瞬間的に複数人でスペースを囲ってしまう
フロンターレの守備の方が効果的だったと言えますね!!
川崎フロンターレの勝利の立役者
この試合、フロンターレのボール支配率が59%。
パス本数が686本、成功率89%とフロンターレがボールを握って90分戦い続けたことが数字の上でも分かります。
ACLから帰国して一発目の試合にも拘らず、全員のハードワークが目立った好ゲームでした!
中でも、勝利への貢献度が高かった選手を独断で選んでみました!!
①脇坂 泰斗 選手:本日の主役!
まさに今日の主役!1G1Aと、文句なしのMOM(Man Of the Match)です!
先制のゴールシーンでは、相手のGKの動きを冷静に見極めて、ニア上をぶち抜く鮮やかなシュートでした。
マルシーニョ選手へのアシストも非常にクレバーでした!
家長選手を起点とした右サイドの攻撃は山根選手との連携が鉄板です。
そのため、山根選手が裏へランニングすると相手はその動きに付いていきます。裏を取られると、山根選手のクロスで簡単に1点が入ってしまうからです。
相手選手がつられると空いてくるのが、脇坂選手のいたポジション(丸で囲ったスペース)です。
脇坂選手の動きを見ると、山根選手のランニングを見て意図的に止まっています。
この位置で受ければ、逆サイドのマルシーニョ選手へのクロスも容易にあげられますね。
・(先制の)シュートを打つ瞬間、権田選手が動いた気がした
・2点目は、ファーサイドに選手が入ってくるのがチームの決まり事。練習通り。
・ACLの悔しさを国内でぶつける
非常に冷静にプレイしていたことが窺えるコメントでした!
MOMは満場一致ではないでしょうか!!
②車屋 紳太郎 選手:影のMVP
ACLに続きスタメンに抜擢された車屋選手。
この人の縦パスは非常に効いていました!
ハーフスペースにポジションを取った遠野選手や佐々木選手、マルシーニョ選手など、多くの選手のスペースへの動きを見逃さずにパスを出し続けていました!
左利きのCBなので、左から斜めのコースでパスの出しやすい角度にはなりますが、エスパルスの右サイド、中山選手がプレッシャーに来ればその後ろのスペース(佐々木選手・遠野選手)に配球し、
フォワードも含めてプレッシャーがかからなければ、自分でドリブルして相手陣内へ運び出すといった攻めのアクションが目立ちました。
分かりやすい数字で結果が残っていないですが、車屋選手によってビルドアップの形いバリエーションが出たのは事実です!
エスパルスの守備を無効化するようなアクションが多かったので、影のMVPといっても言い過ぎではないと思います!!
③佐々木 旭 選手:攻守に躍動!
もう一人忘れてはいけないのは、佐々木選手です!
同サイドは鈴木唯人選手、中山選手と強力なアタッカーとのマッチアップでした。
にも拘らず、相手に何も仕事をさせない1対1の強さを随所に見せてくれました。
また、キーパーからのクリアボールに、空中戦で勝つ姿も多くみられました。
下からの繋ぎに困った時のオプションとして、空中戦で勝てる、ボールを収められる存在は重要です。
CB経験者とはいえ、空中戦の強さを見せてくれたのは頼もしいですね!
守備に限らず、マルシーニョ選手との連携で攻め上がったりと、上下動もかなり激しくこなしました。
エスパルスが右からの攻め(フロンターレの左サイド)が41%、フロンターレの左からの攻めが50%のスタッツから見ても、佐々木選手のサイドでプレイが行われていたことが分かります。
走行距離も全体で3番目の11キロを記録したスタッツから見ても、上下動をかなり繰り返していたことが分かります。
今日の左サイドは、佐々木選手が牛耳っていたといっても過言ではありません!
まだ大卒ルーキーであることが末恐ろしい…。
ACLで悔しい経験をしたはずなので、今後の成長にも大いに期待です!
川崎フロンターレ:次節は好調アビスパ福岡戦!
次節は久しぶりのホームでの試合です!
相手は、前節は引き分けたものの、京都とFC東京に連勝と勢いのあるアビスパ福岡です!
前線の外国人をターゲットにしたポストプレイやサイドからのセンタリングでの攻撃が中心ですね。
谷口選手、車屋選手がどのように対応していくのか。
中盤の陣容も、高さのあるシミッチ選手が入るか注目です。
また、失点数がリーグ最少タイの7失点と堅守が目立ちますね。
前線3枚がどのような組み合わせになるのか!非常に楽しみです!
裏への飛び出し、連携で崩すことができる小林選手が先発で見たいですね
それでは、国内3冠に向けて次節も全力で応援しましょう!!
Vamos!Frontale!!