記念すべき初投稿!!ACLグループステージ 第3節 vsジョホール

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本投稿が記念すべき初投稿になります!

このブログは、J1リーグ所属の川崎フロンターレの試合を中心としたレビュー(試合の振り返り)を行っていきます。

フロンターレ以外にも、サッカーに関する情報は随時更新していこうと思っています。

「サッカーに関わる全ての人へのリスペクトを忘れずに!」頑張っていこうと思います。

ぜひ、楽しんでいってくださいね!

ACLグループステージ 第3節 vsジョホール

では早速、4月21日㈭日本時間23時に行われました、ACLのジョホール戦を振り返ってみようと思います。

まずはスターティングメンバーを確認しましょう!

フロンターレは第1節のメンバー構成に戻した感じですね。右のウィングに前節2得点の知念選手がスタメンとなりました。家長選手はベンチ外です。怪我とかでなければいいのですが…。

対するジョホール!前節からはゴールキーパーと中盤の左インサイドの選手が変わっていました。キーパーは前節で怪我をしてしまったとのこと。大事に至らないことを願うばかりです。

ボール保持から丁寧にビルドアップをしていくフロンターレのスタイルに対して、前線2枚と中盤でプレスをかけるのか。センターライン付近での攻防が多くなるかもしれませんね。

また、ウィングはマルシーニョ選手、知念選手とスピードがある2人なので、プレスを掛けられた裏のスペースを活用できるかもポイントになりそうです!

それでは、試合を振り返っていきましょう!!

フロンターレ優勢な序盤!

試合序盤、立て続けにフロンターレがチャンスを作ります!

こちらは前半3分になろうかという場面ですが、右のサイド山根選手から前線へのボールが一度引っかかりますが、山根選手自分で回収してレアンドロ選手へ。

入れ替わりで前線にいた遠野選手に裏抜けのスルーパス!惜しくもマルシーニョ選手に合いませんでしたが、DFラインの裏を狙った攻撃でした。

この「レアンドロ選手が下りる➔遠野選手が裏に走る」という動きはずっと繰り返されていたので、この試合での約束事として設定されていたと思います。

前半5分にも、同じような形で佐々木選手から遠野選手にスルーパスが出ています。(この場面もボールが合わず、キーパーまでいってしまいました)

またチームとしても、DFラインの背後は徹底して狙っていました。

前半12分には右サイドを起点に、マルシーニョ選手のインナーラップを利用した遠野選手とのワンツーで右サイドのDavies選手(2)の裏を取りました。

ジョホールの組織的な戦術

ジョホールの守備陣形は、基本5-3-2のブロックですが、相手陣内でプレスをかける時はArif選手(42)を1枚上げての4-4-2(中盤ダイヤモンド)の陣形を取り、人を意識したプレスの方法を取っていました。

そのため、サイドバックや中盤で人を剥がせるとDFラインの後ろにボールを流せるだけのスペースがかなり開いていました。

前半の途中から4-4-2のシステムに完全に移行しましたが、人を捕まえにくるジョホールのプレスに対して、フロンターレが用意していたプランだったはずです。前半12分までに、3回明確に狙ったシーンがあり、特にシミッチ選手がDFラインの裏にロングボールを送るシーンが90分を通じてみることができました。

ただ、ジョホールの選手も裏を取られても最終的に真ん中のスペースを埋めてシュートを枠に飛ばさせませんでした。スタッツを見ても、フロンターレはシュート6本を放つも枠内は0。フロンターレの決定力が欠けていたと言えるかもしれませんが、逆の見方をすれば、ジョホールがゴール前を閉めて失点しない守備をすることが出来ていたとも言うことができます。人につきながらも最後のゴール前は全員で閉じる、後ほどプレスの場面をご紹介しますが、非常に組織的なチームであったと感じることができました。

プレス回避

12分の裏抜けから得たCKをキーパーに取れた後の場面をご紹介します。

このシーンは、ジョホールがフロンターレのプレスをかわして相手陣内に侵入したシーンです。

パントキックを競った後のセカンドボール、Afiq選手(4)を中盤で囲って前進を防ぎました。

そのボールは一度キーパーまで戻ります。この後のジョホールの繋ぎを見ていきます。

キーパーまで下げたボールに対して追っていったのは遠野選手でした。遠野選手は守備の場面でも、レアンドロ選手をどんどん追い越していきました。遠野選手に連動したのはマルシーニョ選手で、CBに圧を掛けに行きます。

しかし、ここで選択したパスコースはサイドのDavies選手(2)でした。シミッチ選手は相手の中盤をチェックしており、佐々木選手はArif選手(42)についていったので下がっていたため、ちょうどフリーになっていました。

最終的にはシミッチ選手がカバーリングをし、きっちり対応したので事なきを得ましたが、相手の出方を見た上で、フリーな選手を素早く見つけた良いビルドアップでした。

ジョホールからすると、シミッチ選手がカバーに行った後ろのスペース(丸で囲ったスペース)にLeandro選手(10)が走りこむと、バイタルエリアでフリーになり、決定機を作ることができたのではないかと思います。

サイドで崩そうと考えたのか、そのまま持ち上がったので結果的にスペースがなくなってしまい、決定機演出とはなりませんでした。

そもそもフロンターレのプレスは…?

では、逆にフロンターレのプレスのやり方はどうだったのか。

遠野選手はCBのLowry選手(14)のパスコースを切りながらキーパーに向かっていきました。

これによって、パスの方向を限定させた良いプレスでした。

まず気になったのは、レアンドロ選手の立ち位置です。

シミッチ選手、橘田選手は中盤の相手を見ていましたが、レアンドロ選手はこの瞬間誰もマークにつかず真ん中を浮遊している感じでした。

もう少しLeandro選手(10)のパスコースを意識しながら立ち位置を取っていれば、シミッチ選手がサイドの選手に出ることができ、前進を食い止められたかもしれません。

ただ、背後の状況を一瞬で判断して立ち位置を取るのはなかなか難しいことです。

となると、後ろの選手が連動してプレスをかけることを選択肢として持っておくのはどうでしょうか。

この場面でいうと、Davies選手に出たらまず佐々木選手が出ます。

その後ろのスペースは谷口選手がスライドをしてArif選手とスペースを同時にカバーします。

谷口選手の場所にシミッチ選手がカバーに入り、レアンドロ選手が下りてくることでバイタルのスペース(丸で囲ったスペース)とLeandro選手(10)をカバーしていきます。

この位置関係で回っていけば、無理なくプレスを前向きにかけることができます。

サイドに出たボールに対して、前向きにプレスをかけることができれば、パスが入ってもその先に出しどころを作らせずに攻撃の目を摘むことができるのです。

前半39分の場面では、レアンドロ選手のプレスから右サイドへのロングボールを山根選手が回収する良い形を作れていましたので、キーパーへプレスを掛ける時も上手く人を充てて、相手に気持ちよくビルドアップをさせないようにしたいですね。

対するジョホールのプレス

それに対して、ジョホールのプレスは非常に組織的に機能していたと思います。

前半21分のシーンです。

フロンターレもキーパーからビルドアップをスタートさせています。

最初、ジョホールは強く出てきませんが、シミッチ選手と橘田選手をマンツーマンで付いていたので、中盤を経由してのビルドアップができない状況にまず置かれました。左サイドも、Arif選手(42)が絶妙な距離感で佐々木選手に対峙しています。

その後ろ、マルシーニョ選手の状況は画面外なので分かりませんが、佐々木選手からパスが出なかったことを見ると、Davies選手(2)が睨みを利かせていたと推測ができます。

(佐々木選手が谷口選手にボールを戻したところで、マルシーニョ選手をケアしに下がります)

そうこうしているうちに、FWとCBの距離が徐々に縮まっていき、山村選手に出たところで手前のパスコースはほぼ塞がれてしまいました。

そして、知念選手にロングボールを出したところを競り勝ってボールを回収していきます。

その直後にフロンターレが相手選手を囲んで、逆にショートカウンターを浴びせたのでジョホールの攻撃に移り変わりはしませんでした。

ただ、プレスの形としては非常に整えられたものだったと思います。

中盤で人を捕まえながらDFに徐々に詰めていく。

コースを限定させながら詰めて、パスが出た場所に強く当たって回収する。全体が連動した組織的な守備でした。

前半29分の場面も、前から連動させて同じようにロングボールを蹴らせて回収していました。

全員が連動して人を捕まえに行くので、個人の運動量が求められ、さらにインテンシティも高く寄せていたので、かなり鍛えられた守備であったことは間違いないはずです。

決定機を演出できるのか

今節は中盤の主導権争いを中心にインテンシティの高い試合となり、お互いに決定機を作り切れなかった試合になりました。特にジョホールは、ビルドアップまでは組織的に動くものの、最後のゴール前での動き出しやアイディアが乏しかったので得点の臭いはあまりしませんでした。

フロンターレの方がよりゴール前に近付き、得点の臭いが感じられるシーンがありましたが、最後に決定的な仕事ができる選手が出てきませんでした。

そこで、決定機に近付いた2つのシーンをピックアップしていきたいと思います。

①54分 ショートカウンター

こちらは後半の54分のシーンです。

左のスローインからの攻撃を一度止められカウンターを打たれそうな場面。

ただ、フロンターレもBergson選手(9)を3人で囲んでボールを奪い、逆にショートカウンターを打ちます。

✖で奪った場所から遠野選手にパスが出て、サイドをあがった知念選手へ広げ、中にクロスを上げる攻撃になりましたが、残念ながらクロスはDFに弾かれて決定機を作れませんでした。

レアンドロ選手という明確なターゲットがいるので、サイドからの展開を作りたいのはとても理解できます。

ただ、この場面はショートカウンターを打っている場面でした。

相手も攻守の切り替わりで陣形が取れていない状況なので、サイドに展開したことで中の守備陣形を整える時間を与えてしまいました。

私が見ている限りでは、遠野選手から逆サイドのマルシーニョ選手に展開できると、戻り切れていなかったDavies選手の裏を突いた明確な決定機が生まれたのではないかと感じました。(点線で引いたパスコース)

この日実況を務めた下田さんも思わず「左左左、あーー…。」と心の声が漏れてしまっていました(笑)

もちろん、画面で上から見ている私達と、平面でピッチから見ている選手たちでは見えている景色が違うので、あの裏のスペースが一瞬で見つけられるかどうかは分かりません。

しかし、相手の陣形が整っていない空いているスペースをシンプルに使う、そちらへ素早く展開することでゴールの可能性を少し引き上げることができると思います。

②ポケットを取る

続いて後半の60分のシーンです。

キーパーからのビルドアップに、前半同様ジョホールがプレスを掛けますが、今回はフロンターレが上手く掻い潜った後の展開です。

ジョホールのArif選手(42)が谷口選手に圧を掛けますが、谷口選手は慌てずに中盤を飛ばしてマルシーニョ選手にボールを入れます。そしてフリーになった佐々木選手にシンプルに落とし、中の橘田選手にボールが渡ったところが上の図のスタートです。

このシーンは決定機を作るチャンスが2度ありました。

1度目は橘田選手にボールが入った瞬間です。この瞬間に、マルシーニョ選手がフルスプリントでDFラインの裏を取りに行きました。オフサイドギリギリでしたが、Davies選手を完全に置き去りにしていたので、直線的にゴールを狙いに行けるチャンスでした。

この時橘田選手は逆サイドへ展開することを選択し、遠野選手を経由してからが2度目のチャンスです。

54分同様にサイドの知念選手にボールを預けてサイド攻撃を仕掛けに行きます。

ここで遠野選手はCorbin-Ong選手(22)の後ろのスペースを取りに行きました。

Forestieri選手(45)が全力で戻り、遠野選手についていっていましたが、Corbin-Ong選手(22)が知念選手に寄せきる前に丸で囲ったスペースにボールを出せると、中でレアンドロ選手、マルシーニョ選手、橘田選手に合わせて決定機を生み出せた可能性があります。

60分のシーンは、いわゆるポケット(丸で囲った部分)を取りに行けるチャンスがあったということであり、この角を取ると、ゴール前で合わせるのはもちろん、DFが下がって空いたPKのマーク付近で味方に合わせるなどの決定機を生み出しやすくなります。

ここを常に取りに行くのが、現在プレミアリーグで首位を走っているマンチェスター・シティです。

中盤でパスを出せる選手がそろっているフロンターレなので、この角を効果的にとっていきたいですね。

影のMVP

この試合は、シミッチ選手とNatxo選手(30)の両ボランチが結果的にかなり効いていたと思います。

シミッチ選手は広いエリアをカバーしながら、DFライン裏へのパスもかなり光っていました。

Natxo選手(30)も目立ちませんでしたが、CBの前のスペースをカバーし、シュートブロックにパスカットと黒子の活躍でした。枠内シュートを0に抑えた立役者といっても過言ではないと思います。

次節もこの2人のクオリティが試合に影響するのは間違いないでしょう。

ただ、Natxo選手(30)は3試合で続けていて、シミッチ選手は前節お休みしたので疲労の蓄積具合がかなり違うと思います。

疲労の溜まったジョホールに対して、素早い展開と直線的にゴールを狙うカウンターでフロンターレが決定機を作ることができるのか。

ジョホールは組織的な守備をどこまで継続することができるか。また、ゴールを奪う形をどこで作るのか。

かなり拮抗したこの両チーム。

グループステージ突破に大事な次節注目して見ていこうと思います!

最後までお読み頂きありがとうございます!

最後はこの言葉で締めたいと思います。Vamos!フロンターレ!!

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